競馬の予想スタイルは人それぞれですが、大きく分けると次の2つに分けられると思います。
- 「この馬を買いたい」という ポジティブ発想
- 「この馬は買いたくない」という ネガティブ発想
この記事では、筋トレの理論からヒントを得た「ポジティブ・ネガティブ」の考え方を、競馬予想にどう応用していくのかを整理しておきたいと思います。
ポジティブ・ネガティブとは何か
筋トレの世界では、動作には次の2種類があると言われます。
- ポジティブ動作:ウエイトを持ち上げる、筋肉が縮む動き
- ネガティブ動作:ウエイトを下ろす、筋肉が伸びる動き
ここでのポジティブ/ネガティブは、日本語でよく使う
- ポジティブ=前向き
- ネガティブ=後ろ向き
といった意味合いとは少し違います。
この考え方を競馬に持ち込むと、次のように定義できると考えています。
- 競馬予想におけるポジティブ
→「この馬を買いたい」という方向から組み立てるアプローチ - 競馬予想におけるネガティブ
→「この馬は買いたくない」という方向から組み立てるアプローチ
どちらが正しい・間違っているという話ではなく、
どちら側のフィルターを強く使っているか の違いだと捉えています。
予想の「物差し」を用意する
ポジティブにせよネガティブにせよ、共通して必要になるのは
「何を根拠に、そう判断したのか?」
という 物差し(指標) です。
ポジティブ側の物差しの例
「買いたい理由」を挙げるなら、たとえば次のようなものがあると思います。
- 独自指数・持ちタイムが他馬より抜けている
- 調教内容が明らかに良化している
- 血統的に今回の条件がベストである
- 騎手・厩舎がこの条件を得意としている
これらはすべて「買う理由」となるポジティブ要素です。
ネガティブ側の物差しの例
反対に、「この馬は買いづらいな」と感じる要素もあります。
- 「〇〇は人気ほど強くない」とデータが示している
- 「〇〇はこの条件(距離・馬場・コース)で成績が悪い」
- 「今回のメンバー自体のレベルが低く、人気馬の価値が割高になっている」
これらは 買わない理由 = ネガティブ要素になります。
感覚ではなく「見える化」する
ここで大切だと感じているのは、こうした要素を
できるだけ 数値やルールにして見える化すること
です。
- 「なんか強そうだから」
- 「なんとなく走りそうな気がするから」
といった曖昧な感覚だけに頼っていると、
後から振り返っても改善のしようがありません。
一方で、会社のプロジェクトと違い、競馬はほとんどの人が 個人プレー です。
現実問題として、すべての要素をきっちり定量化するのは難しいと思います。
だからこそ、
- 自分が強みを持てそうな観点をいくつかに絞る
- その観点だけは、できるだけ定量的に評価する
というスタイルが現実的だと考えています。
そうして磨き上げたものが、
自分だけが持つ「技」「エッジ」「武器」
になっていきます。
競馬の原理原則に立ち返る
ここで一度、話を原点に戻しておきたいと思います。
どれだけデータを集め、指数を調整し、
理論を作り込んだとしても、
「同じレースは二度と来ない」
この事実だけは変わりません。
- 同じコース・距離でも、メンバー構成は毎回違う
- 馬の状態も違いますし、馬場も同じではない
- ペース・位置取り・不利の有無も毎回変わる
この「再現不能さ」が、競馬の原理原則だと感じています。
ここを忘れてしまうと、
- 目の前の数値だけを絶対視してしまう
- 過去にハマったパターンを機械的に追いかけてしまう
- 実際のレースが持つ“生もの感”を無視してしまう
といった危うさが出てきます。
どれだけロジックを積み上げても、
それはあくまで「不確実な世界における、有利な仮説のひとつ」でしかない、
というスタンスを持っておくことが大事だと考えています。
ポジティブに偏りすぎたときに起きたこと
自分自身、競馬の予想で大きなスランプに陥った時期があります。
- 長期的には勝てると頭では分かっている
- しかし、短期的な成績があまりにも伴わない
- 気付けば、本来のスタイルを見失って迷走している
そんな負のスパイラルにハマっていました。
今振り返ると、原因はかなりシンプルで、
ポジティブ要素だけに頼り切っていた
からだと感じています。
- 「指数1位だから買う」
- 「調教が良いから買う」
- 「この騎手だから買う」
といった具合に、“買いたい理由” ばかりを積み上げていた結果、
- 「その人気で本当に妙味があるのか?」
- 「この馬を買うなら、むしろどの馬を消すべきなのか?」
といった ネガティブ側のチェック が甘くなっていました。
その結果として、
- 買い目が増える割に期待値が薄くなり
- 当たっても配当は安く、外れるときはしっかり負ける
という、効率の悪い状態が続いてしまいました。
ハイブリッド予想:ポジティブ×ネガティブで組み立てる
そこでたどり着いた考え方が、
ポジティブとネガティブを組み合わせた「ハイブリッド予想」
です。
ざっくりとした手順は、次のようなイメージになります。
① レース全体を俯瞰する
まずはレース全体を大づかみに眺めます。
- クラス・頭数・枠順・馬場状態
- メンバーの格・脚質のバランス
- 想定されるペース(スローなのか、ハイなのか)
この時点で、「今日は見送るべきレースかどうか」も含めて、
全体像を描いておきます。
② ネガティブ要素で「消し」を決める
次に、ネガティブ側の物差し を先に適用します。
- この条件で明らかに成績が悪い馬
- データ的に過剰人気と判断できるタイプ
- ローテーション的に無理をしている馬
などをピックアップして、
「どの馬を買わないか」を先に決めていきます。
ここである程度頭数を削っておくと、
残りの検討がかなり楽になります。
③ 残った中からポジティブ要素の強い馬を選ぶ
ネガティブフィルターを通しても残った馬たちの中から、
- 独自指数
- 調教・血統・騎手・厩舎の強み
といった ポジティブ要素 を照らし合わせて、
「このレースで中心に据えたい馬」を選んでいきます。
④ 最後にオッズと期待値で「買う/買わない」を決める
候補が絞れたら、最後の判断材料は オッズ です。
- 実力に対してオッズが明らかに安すぎるなら見送り
- やや不安はあっても、オッズが明らかに甘いなら少額で拾う
というように、
「来るかどうか」ではなく、
「このオッズなら買う価値があるかどうか」
という視点で決めるようにしています。
ポジとネガを両方持つメリット
ポジティブとネガティブの両方を意識するようになると、
予想の質が少しずつ変わってきます。
- 「買う理由」がはっきりしている馬だけを選べる
- 「買わない理由」が明確な馬を、気持ちよく切ることができる
- 結果として、買い目と資金配分がスリムになる
そしてもう一つ大きいと感じているのは、
スランプに入ったときに「どこから崩れているのか」が見えやすくなること
です。
- ポジ側の物差しがズレているのか
- ネガ側のフィルターが甘くなっているのか
- そもそもレース選択を間違えているのか
原因を切り分けやすくなる分、
修正もしやすくなると感じています。
まとめ:片側だけに頼らない
- ポジティブ:買いたい馬を見つけるためのレンズ
- ネガティブ:買ってはいけない馬をあぶり出すレンズ
どちらも、競馬で勝つためには欠かせない視点だと思います。
ポジだけに偏ると、買い目過多で妙味が薄くなります。
ネガだけに偏ると、何も買えなくなってしまいます。
だからこそ、
ポジティブとネガティブをセットで持ち、
ハイブリッドで予想を組み立てていく。
これが、自分なりに試行錯誤した末にたどり着いた、現時点での結論です。
「この馬を買いたい」と思ったとき、
同時にこう自問してみると良いかもしれません。
「じゃあ、このレースで“買わない馬”は誰だろう?」
その問いかけから、
自分自身のポジティブ&ネガティブ理論が
少しずつ形になっていくのではないかと思います。

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